鹿児島のヤングケアラーの集い

ごあいさつ

Greetings

皆様、はじめまして。
当サイトをご訪問くださりありがとうございます。
私はこのホームページを運用しております井上と申します。

昨今ヤングケアラーの問題が全国的に認知されるようになってきました。
それ自体はとても良いことで、今まで大変な思いをしてこられたヤングケアラーの皆さんに、支援の手が伸びるかもしれない・・良いきっかけだからです。
しかし、一方でヤングケアラーの言葉だけ独り歩きしていて、当事者の皆さんに本当に支援の輪が行き届いているのでしょうか。

ご紹介が遅れました。
私は、2005年(13歳)頃~2017年(25歳)まで若年性認知症であった母を介護した元ケアラーです。
当時は、ヤングケアラーという言葉も存在せず、SNSやWebページも少なかった時代、苦しむことも悲しむことも多かったです。
しかし、この経験が今の自分を支えてくれているのは事実です。

私は、神奈川県で生を受け、ずっと2021年まで関東圏で生活をしてきました。
実は鹿児島県に定住したのはつい最近なのです。

関東圏では、埼玉県のケアラー支援条例をはじめ、各自治体がヤングケアラーの実態調査、ケア体制を整えようとしています。
厚生労働省もヤングケアラーに対する実態調査の予算を計上するに至り、国も含め、昨年度くらいからようやくヤングケアラーに目が向かれるようになりました。
一方で、鹿児島に目を向けます。
鹿児島県はヤングケアラーの調査費を2022年度予算に初めて計上し、ようやく第一歩が始まりました。
しかし、それを下支えする支援団体がほとんどないのが実態です。

私は、この[鹿児島ヤングケアラーヘルプネット]を通じて行いたいことはただ一つ。
それは、当事者同士が本音を言い合える場を提供したい、それだけです。

ヤングケアラーは、ホットワード化し、法整備やら制度整備やら[ハコモノ]はできつつあります。
しかし、ヤングケアラーは法や制度だけでは解決できません。
もっと言うならば、このような互助組織だってどこまで役に立つかわからないのです。

ヤングケアラーというワードは入り口にすぎず、その奥には、様々な家庭・ケア対象者・ケアの実態・当事者の年齢・メンタル・教育(就労)などの、様々な問題が内包され、有機的に絡み合って、1つのヤングケアラーが存在しています。
それに対して、我々互助組織ができることはただ一つ。
「あなたのつらさ、大変さをぶつけてみませんか?」
これだけです。

ヤングケアラーの皆さんの中には、自分がケアラーだという認識さえもなく、日常のようにそれを実施されているかもしれません。
でも、そのあなたの当たり前・・の中にある「他の人とは決して共有できない思い」があるのではないでしょうか。
我々の目的は、その、「ヤングケアラーにしかわからない思い」を共有することで、
「あなたは一人じゃない」
「何かあったらそれをぶつけられる場所がある」
という支えの場を提供することです。

私は先述の通り鹿児島県に来て日が浅いです。
鹿児島県は、都市圏とは違う家族性があるとは思います。

でも苦しんでいるのなら、この思いを誰かに訴えたいのなら・・・ぜひご連絡ください。
私は、あなたの支えになり切れないかもしれない。
でも、元ケアラーとして、あなたの気持ちにできるだけ寄り添い、サンドバッグにはなれます。

ぜひ、鹿児島のヤングケアラーの皆さんの一助になれたら、、とご挨拶に代えさせていただきます。

鹿児島ヤングケアラーヘルプネット
日本ケアラー連盟登録スピーカー
井上 耀仁

略歴

1992年 神奈川県生まれ
2004年 中学1年生時、母の若年性認知症発症(推定)
2005年 以後、父を第一介護者として、第二介護者として母の介護に携わる
2017年 母、身体衰弱、重度の肺障害にて逝去
2021年 日本ケアラー連盟スピーカー登録
2021年 鹿児島県に転職移住(メディア企業の社内SE業として従事)
2022年 鹿児島ヤングケアラーヘルプネット設立

※現在メディア業界にて勤務しておりますが、私は報道記者でもなく、相談者の許諾を得ずメディアに露出させるつもりは毛頭ありません。